投稿の十一

前回の話の後日談ですが、父がO先生とその後話したら、
「いやー、A君は本当に強くなったね。びっくりだよ。
君とやっても遜色ないんじゃないか?後輩に負けるぞ。」
と言われたそうです。

「彼は天才だ。2発目の突きは完全に衝撃を殺された。
あんな風に引き手を取られたのは実際初めてだよ。
今まで色んな相手と戦ってきたけど、彼が一番強いね。」
とも仰られたとか。

すると父が「でも、彼の攻撃は一発も当たっていないじゃないですか?
それにあの廻し受け・・・神技でした。感動しました。押忍」

と言うと、「あんなものは、空手の基本だろ?
基本と言うより準備体操でやってるじゃないか。
できなくてどうする?」と言われたそうです。

O先生が常日頃言われていた事に、
「呼吸と重心移動を見極めるのが一番大事」
というのがありますが、
まさにA先生の呼吸を読み取っての突き、
重心移動を見極めての廻し受けの選択!
(それによって、A先生が倒れることとなった)
素晴らしいですね。
まさに基本稽古の反復!
普段からそういうつもりで稽古をやっていけば、
きっと誰しもが辿り着ける極みなのでしょう。

因みにこうも言われたとか

「あそこで、膝蹴りではなく違う事をされていたら勝負は分からなかった。
あそこで、下半身が不安定になる膝蹴りを選択していた未熟さが
彼の弱みでも有り強みでもあるんだろうがね。
普通の人間相手ならば、あれが有効なんだろうけどもね、
あいつは普通の人間に喧嘩を売ってばっかりいるから、
つい膝蹴りが出たんだろうね。」

との事。

それと父が「館長・・・あの時の館長はどのくらい本気だったのですか?」
と聞いたら、

「結構本気だったよ。でも、見ていたら分かったと思うけど、
あの時私は縦にしか動いていなかったよね?
私が本気になったら縦には動かず、円に動く。
まぁ、手は結局円を描かざるを得なかったけどね。
強い子だよ、彼は。天才だ。
突きもそこまで弱くは突かなかったつもりなんだけどね。カッカッカ。
いやー、彼は凄い。本当に強くなった。」

とずーっとA先生を誉めてらっしゃたそうです。

どう考えても、手を抜いていたんだよ、館長は・・・と父は回想していました。


恐るべし、O先生ですよね。


以上

後日談でした。

2001/12/14匿名Uさん(仮名):後日談

*武神vs超人の続編をいただきました。前回も思いましたが、
まるで真剣を持っての立会いのような趣がありませんか?
空手にはこういう到達点があるんだという希望と
そういう素晴らしい道を歩めるという誇り、
この物語は実話であり、この男(達/敬称略)は実在したのです。


武道技術上達論松涛清風雑談室Calendar新潰竹夜話memories推薦サイトBBS随想録