投稿の十九
 

空手をやっていて良かった〜ということは今までいくつかありますが、
実生活で最も役に立ったのはなんと言っても『受身』でした。

『空手で受身』を意外に思われる向きもあるでしょうが、
私が最初に入門したところでも、その分派でも、
また後に内弟子をやっていたところでも、
受身は相当に重視していました。

かといって、丁寧に教えるわけではなく、
皆それぞれ自己流でやっていましたが、
何せ板の間ですから、結構きちんとしたものが身につきます。

で・・・話は急に飛びますが、
私は単車が好きで、20台くらい乗り継ぎましたが、
この中で事故で廃車になったのが2台あります。

まずカ○サキKR250
タンデムツインという縦置き水冷二気筒の珍しいエンジン形式で、
アルミボックスフレーム、フロント16インチで極めて旋回性が高く、
ちょっと急激にアクセルを開けるとすぐフロントがふわ〜っと浮いて、
ウイリーが大変やりやすいという・・・

そしてある日、たまたま信号待ちで先頭になった私は、
深い考えも無く青信号でグワッとアクセルを開け、
フロントを高々とあげて発進し・・・
フロントが降りた瞬間、目の前にホ○ダシティの土手ッ腹が・・・

そして気がつくと、なんと体はシティを越えて反対側に落下し、
見回してみましたが体には全く傷も無い・・・
かなり不思議でしたが、後に目撃者に聞いたところでは、
衝突の瞬間、シティを回転しながら飛び越えて、
反対側に落ちると同時にまた転がっていた・・・そうです。

次は・・・ありゃ。またカ○サキだ・・・Z1000J
これは設計は古い空冷並列四気筒ですが、
低速トルクが厚く、非常に乗りやすく楽な単車でした。

このときはたまたま平日非番で、景色の良いところでタバコでも一服・・・
と思ったのが運のつき。
全く法定60Km/hでキープレフト、淡々と山道を走っていましたら、
何故か対向車ス○キアルトが中央線を越えてどんどん接近してきます。
これはどうにも避けようも停まりようもないのがわかりましたから、
衝突の瞬間、意識的にステップを蹴って空中へ、
接地の瞬間、極力衝撃を殺すため、当然回転受身をやろうとしました。
半ば成功しましたが、思ったより速度がついていて、
背中と右の膝下の外側が、半ばまともにアスファルトに叩きつけられた状態になりました。
『だいじょうぶですかぁぁぁぁああっ』と主婦らしい女性が駆け寄ってきたので、
『な〜に。どうってことはありませんよ。わはは。』と言ったは良いのですが、
首から下がピクリとも動きません。
『脊髄損傷』という言葉が脳裏をよぎり、顔から血の気が引くのがわかりました。

幸いにも救急車で運ばれる途中に麻痺は回復し、
病院に着いた時には右膝下が痺れているぐらいでした。
それでも念のためということで10日間入院しましたが、
まぁ・・・実は右膝下外側は20年近く経った今でも感覚が鈍いです。

しかし、どちらのケースも、また、自分で転倒したケースも多々ありますが、
擦り傷以上の怪我を負わなかったのは、嫌というほど受身を稽古したおかげだと思います。
あとは瞬間の判断力のようなものでしょうか。それと運の良さも多分にあったことでしょう。

*2002/12/23斬奸
たまには・・・と言うことで・・・


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